偏差値で大学の格・社会的評価(いわゆるランク)を測ることは難しいです。
格・社会的評価は研究力、社会的影響力、ブランド力などで決まると言っても過言ではありません。
そこで、今回は国公立・私立大学の格・社会的評価が表れる様々な指標を紹介します。
大学の格・社会的評価を示す指標を紹介
国公立大学の場合
国公立大学の場合は研究力が大学評価において重要視されます。多額の税金が投入されているので、当然と言えば当然です。
そのため、今回は国公立大学の研究力を示す指標を紹介します。
科研費採択件数ランキング
優れた研究課題に配分される科研費の採択件数ランキングは、研究力を測れる指標で、最も多くの大学が掲載されているのではないでしょうか。
国公立では、旧帝、東京工業大は言わずもがな、神戸大、筑波大、千葉大、金沢大、岡山大、広島大といった上位国立大が全国上位の科研費採択件数となっています。
上記の大学の入試難易度が高くなるのも頷けます。
QS世界大学ランキング(分野別)
ここまで文理様々な分野の学術評価がランキング化されている指標は数少ないです。哲学、意匠、建築学、舞台芸術、歴史学、考古学、古典、英語英文学、言語学、教育学、心理学、法学、政治学、国際関係学、経済学、統計学、経営学、数学、物理学、化学、材料科学、地理学、地球海洋科学、環境学、土木建築工学、機械工学、化学工学、電気電子工学、生物科学、農学、獣医学、薬学、医学・・・・などあらゆる学問においてランキング化。
この指標を見れば、旧帝一工(北海道大、東北大、東京大、名古屋大、京都大、大阪大、九州大、一橋大、東京工業大)と早慶(早稲田大、慶應大)がなぜ評価が抜群に高いのかが分かります。
文理55分野の多くで、上記の大学が国内上位を独占しています。
上記の大学以外にも神戸大、金沢大、岡山大、千葉大、広島大、信州大、東京都立大などもランクインしている分野があるので一見する価値あり。
私立大学の場合
私立大学の場合、どちらかと言えば研究よりも、社会的影響力、ブランド力などが評価されがちなので、それらが表れる指標を紹介していきます。
有名企業400社実就職率ランキング
・有名企業400社への実就職率が高い大学が200位まで掲載されている。
注意点
1.就職に有利である理工系学部が中心の大学は率が高くなりやすい。
2.女子大は一般職への就職が多いため、率が共学よりも高くなりやすい。
3.卒業生数が100人ほどの極小規模大の場合、率が極端になり、参考になりにくい。
有名企業400社実就職率ランキングは、大学のネームバリューも関係する有名企業への就職において、私立大学の序列、社会的評価が垣間見える指標となっています。
40.0%以上
【関東】慶應義塾大
30.0~39.9%
【関東】東京理科大、早稲田大、芝浦工業大、上智大
【近畿】同志社大
20.0~29.9%
【関東】青山学院大、明治大、国際基督教大、立教大、中央大、法政大、学習院大
【近畿】関西学院大、立命館大
10.0~19.9%
【関東】東京都市大、東京電機大、工学院大、成蹊大、成城大、明治学院大
【中部】南山大
【近畿】関西大、大阪工業大
【九州】西南学院大
5.0~9.9%
【関東】武蔵大、日本大、獨協大、東洋大、國学院大、専修大、駒澤大、東海大、神奈川大、武蔵野大
【中部】中京大、名城大、愛知大、愛知淑徳大
【関西】甲南大、近畿大、京都産業大、龍谷大、関西外国語大、摂南大
【九州】立命館アジア太平洋大、福岡大
0.0~4.9%(ランク圏外)
その他の大学
概ね、難関大学から中堅大学へと率が下がっていくことが分かります。
成成明学獨國武は「成成明学」と「獨國武」の間で差があり、同じ大学群の中でも序列が垣間見られます。
芝浦工業大も四工大の中では断トツであり、MARCHと同格であるといわれる所以が数字で示されています。
詳しい数値は参照元へ。
社長の出身大学ランキング
社長出身大学ランキングのほか、上場企業社長、年商規模別社長の出身大学ランキングも公表している。
私立大学の社会的影響力を示す数字として、この指標も有用です。
私立大学では、早慶、東京理科、MARCH、日東駒専、神奈川大、東海大、関関同立、近畿大、甲南大、大阪工業大などがランクインしています。
ランクインしている全国30位以内の大学は経営者を多数輩出し、社会に大きく貢献しているので、一定以上の評価はされると言えます。
また、この指標に新興大学がランクインすることは難しいので、ランクインしていれば伝統、実力を備えた大学と言えます。
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