MARCH理系は弱いのか?他私大・5Sと比較!

難関私立大学群・MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)の理系は文系と比べて「弱い」と言われがちです。

今回は、揶揄される原因であろう研究力を中心に、MARCH理系と他の大学を比較します。

比較対象は、

比較対象

・関東と関西の全私立大学(医療系大学除く)

・中堅国立大学群・5S(埼玉大、信州大、静岡大、新潟大)

※滋賀大学は純粋な理系学部がないため除く。

です。ぜひ参考にしてください。

 

MARCH理系の研究力

研究費配分額

研究をするうえで何といっても重要なのが「資金」。

今回はその研究資金の多くを占め、国や独立行政法人から優れた研究課題に対して配分される「競争的研究資金」の額を比較します。↓

研究費推定配分額ランキング(過去5年間合計)

理学
順位大学研究費配分額(円)うち最上位分野(円)
1慶應義塾91.40億化学 35.95億
2早稲田67.41億化学 27.36億
3同志社26.69億化学 23.22億
4東京理科20.30億化学 11.99億
5立命館16.31億情報学 6.45億
6信州14.45億化学 9.73億
7静岡13.53億化学 5.89億
8新潟11.82億化学 3.47億
9埼玉10.79億化学 4.91億
10関西学院9.44億化学 6.40億
11近畿8.70億化学 6.09億
12中央8.48億化学 4.11憶
13明治6.88億情報学 2.42億
14日本6.75億化学 2.08億
15東海6.01億地球惑星科学 2.06億
16京都産業5.52億化学 3.80億
17関西5.32億化学 2.79億
18青山学院4.85億化学 3.34億
19芝浦工業4.61億化学 3.08億
20立教4.50億化学 1.60億
21学習院4.14億化学 1.77億
22成蹊3.96億化学 3.28億
23神奈川3.94億化学 2.69億
24法政3.40億化学 1.28億
以下略

MARCH1位は中央大学。化学に加えて情報学(3.01億)も盛んで、この分野では5Sよりも研究費を獲得しています。

続く2位は総合数理学部を持つ明治大学。情報学に加えて数理科学(2.12億)分野では関関同立、5Sを上回る研究費を獲得。

しかし、総合的にはMARCHの全大学が5Sを下回る結果に。関関同立と比べても見劣りします。

5Sでは、伝統ある繊維学部を持つ信州大学が化学分野を筆頭に強い。

工学
順位大学研究費配分額(円)うち最上位分野(円)
1早稲田389.16億総合工学 229.15億
2慶應義塾219.61億人間工学 100.19億
3芝浦工業104.44億建築土木工学 62.22億
4同志社95.91億総合工学 70.18億
5信州71.51億総合工学 20.32億
6中央65.90億総合工学 46.10億
7近畿50.59億機械工学 25.22億
8立命館48.69億人間工学 24.85億
9東京都市25.95億 総合工学 11.92億
10静岡25.20億総合工学 9.04億
11東京理科24.31億材料工学 6.88億
12新潟17.53億人間工学 5.22億
13東海16.70億 総合工学 5.42億
14埼玉14.41億建築土木工学 5.23億
15関西13.37億建築土木工学 4.17億
16日本10.76億建築土木工学 4.27億
17明治8.61億人間工学 2.48億
18上智7.21億材料工学 1.87億
19工学院6.93億建築土木工学 3.53億
20関西学院6.14億材料工学 2.63億
21大阪工業5.67億機械工学 1.95億
22神奈川4.82億総合工学 2.21億
22東京電機4.82億人間工学 1.36億
24法政4.45億建築土木工学 1.24億
25千葉工業4.18億総合工学 1.10億
26青山学院3.34億材料工学 1.24億
中略
39立教9,998万建築土木工学  3,320万
以下略

MARCH1位はまたも中央大学。工学に伝統を有する静岡大学を上回る研究費を獲得。

MARCHで唯一工学系学部を持たない立教大学がMARCH最下位。

工学系を持つ法政大学と青山学院大学が、四工大、日大、神奈川大、東海大などの中堅私大を下回る。

生命科学
順位大学研究費配分額(円)うち最上位分野(円)
1慶應義塾45.32億生物学 26.00億
2信州40.61億環境学 27.56億
3早稲田32.82億スポーツ科学 11.33億
4立命館32.30億スポーツ科学 28.11億
5近畿18.64億農学 5.62億
6新潟17.50億農学 4.43億
7静岡12.22億環境学 5.26億
8中央11.79億水産学 9.30億
9東京農業11.18億農学 4.28億
10埼玉11.08億農学 3.78億
11芝浦工業10.84億農学 9.70億
12京都産業9.33億生物学 7.69億
13龍谷9.32億農学 3.60億
14日本8.66億環境学 2.33億
15北里8.38億水産学 1.91億
16東京理科6.87億生物学 2.35億
17東海6.21億畜産獣医学 1.84億
18明治4.51億農学 1.14億
19甲南3.99億生物学 2.40億
20同志社3.81億スポーツ科学 2.10億
21東邦3.49億環境学 1.07億
22学習院2.96億生物学 2.41億
23東洋2.94億スポーツ科学 1.53億
24関西学院2.87億生物学 1.48億
25東京薬科2.58億生物学 1.56億
26立教2.43億生物学 1.49億
27日本獣医生命科学2.18億畜産・獣医学 1.52億
28帝京1.84億スポーツ科学 6,567万
29麻布1.81億畜産・獣医学 1.49億
30法政1.76億生物学 5,582万
中略
37青山学院5,523万生物学 4,168万
以下略

中央大学がまたまたMARCHトップ。

立命館大学が理学、工学、生命科学と、総じて多くの研究費を獲得していることが分かります。

生命科学部を持つ法政大学が振るわず。


日本の研究.comより。推定分野については、独自のテキスト分析アルゴリズムにより、研究課題のタイトルや概要文などの文章から研究分野を自動推定している。研究課題の推定分野上位3つまでの小分野を集計対象とし、研究費については、上位3分野の関連度の比率によりそれぞれの分野へ研究費を分配している。

 

QS世界大学ランキング2020(分野別)

QS世界大学ランキング2020から、各分野の学術評価を比較します。ランク付けの判定基準は「論文の引用数、学術界の評判、企業からの評判」です。

QS世界大学ランキング2020(大分野別)

大分野

【自然科学】

179位 早稲田大学

318位 慶應義塾大学

361位 東京理科大学

【工学・技術】

160位 早稲田大学

193位 慶應義塾大学

401~450位 東京理科大学

【生命科学・医学】

183位 慶應義塾大学

451~500位 新潟大学、東海大学

小分野

【建築学】

51~100 早稲田大学

151~200位 慶應義塾大学

【数学】

101~150位 早稲田大学

251~300位 慶應義塾大学

301~350位 東京理科大学

【物理学・天文学】

151~200位 早稲田大学

251~300位 慶應義塾大学

351~400位 東京理科大学

501~550位 東海大学

551~600位 新潟大学、立命館大学、埼玉大学

【化学】

101~150位 早稲田大学

151~200位 慶應義塾大学

201~250位 東京理科大学

551~600位 信州大学

【材料科学】

151~200位 早稲田大学

351~400位 東京理科大学

【地理学】

51~100位 早稲田大学

101~150位 慶應義塾大学

【金属・鉱山工学】

44位 早稲田大学

【機械・航空・製造工学】

101~150位 慶應義塾大学

151~200位 早稲田大学

351~400位 東京理科大学

【化学工学】

101~150位 早稲田大学

251~300位 東京理科大学

【電気電子工学】

151~200位 早稲田大学

201~250位 慶應義塾大学

351~400位 東京理科大学

451~500位 立命館大学

【電算科学・情報処理機構】

101~150位 慶應義塾大学、早稲田大学

501~550位 立命館大学

【生物科学】

151~200位 慶應義塾大学

351~400位 早稲田大学

451~500位 東京理科大学

551~600位 東海大学

【農学・林学】

351~400位 静岡大学

【心理学】

251~300位 慶應義塾大学、早稲田大学

私大は早慶と理科大が強く、MARCHは全分野でランク外。関関同立からは立命館大学が一部分野でランクインしています。

総合的な学術評価では、私大は早慶と他との間に大きな差があることが分かります。

 

【自然科学】Natureによる日本研究機関ランキング2020(大学版)

世界最高峰の科学誌「Nature」を発行するSpringer Natureによる自然科学分野(物理学・化学・地球科学・環境科学・生命科学)の研究機関ランキングです。↓

【自然科学】Natureによる日本研究機関ランキング2020(全国大学版)

順位大学前年順位
10慶應義塾9
15早稲田16
16東京理科18
23信州27
29関西学院52
32静岡26
34立命館41
35青山学院43
36東京薬科60
42新潟46
43北里47
44近畿49
45埼玉65
48神奈川64
52日本63
53学習院57
54立教54
57中央28
62京都産業69
70東邦51
72同志社56
76上智77
77明治80
80東海59
中略
167法政120

MARCHトップは青山学院大学。化学と物理学の研究が高く評価されています。

特色があるのが立教大学。立教大学は宇宙物理学・惑星科学が盛んであり、今回もそれらの分野が評価されています。

5Sトップは信州大学。やはり化学分野の研究が高評価。


※Springer Nature『Nature Index Global Top 100 Institutions』より。ランク付けは、各科学誌に掲載された質の高い論文数による。

 

特許保有件数

現在、多くの大学が研究者の発明を積極的に特許として権利化しており、産業界に活かされています。また、企業と共同で特許を出願することも多いので、特許件数を見ることで大学の産学連携が活発であるかどうかが分かります。

なお、大学として特許を出願する判断基準は大学によって違うので、それを考慮して見てください。

順位大学特許保有件数
1信州759
2慶應義塾718
3早稲田585
4静岡493
5近畿428
6東京理科390
7日本354
8北里322
9同志社305
10新潟304
11関西300
12埼玉286
13立命館276
14神奈川270
15東海186
16中央107
17上智99
17東京電機99
19千葉工業91
20明治85
21芝浦工業81
22関東学院78
23東洋55
24立教53
中略
未集計法政16
未集計青山学院0 *特許の権利を大学に帰属しないこととしているため
以下略

まず、信州大学が強いですね。強みの化学分野で多くの特許を有しています。

MARCHでは中央大学と明治大学が多いです。明治大学は農学関連の発明が多いです。

しかし、全体的には関関同立に比べて少なく、関東私大では日大、北里大、神奈川大、東海大を下回る結果。


※経済産業省『大学ファクトブック』より

 

就職力

有名企業400社+公務員 実就職率

医学部の臨床研修医数などを考慮しているので、ある程度公平なデータとなっています。↓

「有名企業400社+公務員」実就職率(2019年卒)

※比較のため、文・理系学部を持つ総合大学のみ。

【実就職率(%)】大学名

【40.9】早稲田大学

【37.4】上智大学

【36.6】同志社大学

【35.4】明治大学

【33.4】青山学院大学

【32.2】関西学院大学

【31.8】中央大学

【31.7】立教大学

【30.6】立命館大学

【29.8】静岡大学

【28.2】学習院大学

【27.3】法政大学

【24.9】関西大学

【26.2】新潟大学

【26.1】信州大学

【24.1】埼玉大学

ーーー以下略ーーー

※慶應はデータなし

※数字作ってみた「大学別「有名企業400社+公務員」実就職率(2019年卒)」より

「有名企業400社+公務員」実就職率=(有名企業400社就職者数+公務員就職者数)÷(卒業者数-大学院進学者数-臨床研修医数-教員就職者数)

MARCHと関関同立が5Sよりも高い実績を残しており、就職に関しては大都市圏の大学の方が立地的に有利なことが分かります。

MARCHは就職先を詳細に公表していますが、それを見てもMARCH理系学部の就職はかなり良いです。

 

まとめ

以上より、MARCH理系は特定の分野で強みがあり、一定以上の研究力は有していることが分かります。

しかし、総合的には5Sなどの中堅国立大には見劣りし、中堅私大に対しても優位とは言えないことが今回の研究力の指標で分かります。そういう意味では、”入試難易度の割には” MARCH理系は弱いとは言えるかもしれません。

ただ、就職はかなり強いです。また、どんな研究を行っているか個別の研究を見ることも重要なので、一概に研究力の指標だけで善し悪しを決めるべきではないでしょう。

資料請求はこちらから↓会員登録無しでできます。

【スタディサプリ進路】高校生注目!学校パンフ・願書請求でプレゼント

 

コメントを残す